鈴鹿第3戦
- 2016/05/11 20:29
今週末は鈴鹿です。今回は僕とケンタとヤスダ君が出場する予定でしたが、ケンタが仕事で欠場したので、僕とヤスダ君の二人です。
最近、瑞浪の練習日にはとても速く走れているのですが、レース日にはトーンダウンしています。これをレース日にも持続させたいと思っていますが、鈴鹿に関しては練習日もレース日も、どちらももう一歩の仕上がりにしか辿り着けていないので、そろそろ良いところを探り当てたいと思います。
今回の鈴鹿のMAXクラスは参加台数が55台です。この台数だとデビジョン制が適用されるので敗者復活戦が無くて、予選の結果でそのままデビ1とデビ2に分けられます。予選で接触とかすると、そのままデビ2行きとなってしまうので、なんとか当たらずに生き残りたいと思います。
そんな訳で、デビ1に進出するためにはやはりタイトラが重要です。しかし、タイトラはなかなか決まりませんね。単独でのアタックを選択しても、ピットアウトしてくるドライバーがいたり、スローダウンしているドライバーがいたりします。
上位タイムを狙うとなると誰かのスリップに付きたいところですが、そうなるとますます難しいです。速いと思っていたドライバーが思いの外スピードに乗ってなくて詰まってしまったりすると単独の方がよっぽど良かった!って事になったりします。
そんなことから、昔ながらの1周タイトラが良いですね。時間的な問題で難しいと思いますが、1周タイトラの頃はスリップを使う事は出来なかったし、誰かに詰まるって事もまず無かったですので、本当にドライバーの実力が試されました。
1周で出来るだけタイヤを温めて、キャブレーションも合わせる。アタックに入ってからは、タイヤの限界を探りながら、ギリギリのプッシュをする。スキルもさることながらメンタルも大いに試されたのが1周タイトラでした。
この1周タイトラの技術はレースがスタートしてからの序盤のタイムアップにも応用が出来て、タイトラが速いドライバーはレースでも、冷えているタイヤで序盤に凄いタイムで逃げて行きます。今でも1周タイトラの経験者はアウトラップが速いのではないでしょうか。
そう言えば1周タイトラの経験者っていったい、いくつぐらいなんだろう?
5分タイトラが始まった最初のコースは確かつま恋でした。何故、5分タイトラが採用されたのかと言うと、つま恋は当時、危険な接触が多くて、1周タイトラだと、速いドライバーがタイトラで失敗すると後方からの追い上げとなります。
本来は速いので前を走るドライバーを抜いて行く事になるのですが、そうなると接触の危険が増える。だから5分タイトラにすれば、ほぼほぼ速い順に並ぶので、後ろのドライバーが抜いて上がるシーンが減る。そんな説明を受けたのを覚えています。
当時の僕は「なんじゃ、そりゃ!」って感じでした。速いもん順に並べて、パッシングが起きないようにするって、もうレースじゃないじゃん!ってところです。
それから月日は流れて、時間的に短縮も出来る5分タイトラが全国的に広がって、現在に至ります。
時代は流れて行って、色々なものが変わって行きますね。時代が違うって言えば、先日、速くて有名なジュニアドライバー君が、押し掛けカートに乗ろうとしていたのですが、上手く行かない様子です。どうやら押し掛けは経験が無いようです。あれだけ速くて結果も出してきたドライバー君が押し掛けが出来ないのはなんとも奇妙な光景でした。これも時代の違いなんでしょうね。
僕がカートに乗り始めた頃はもちろん押し掛けでした。KTエンジンなどは押し掛けも楽チンでしたが、全日本のエンジンみたいにハイスペックエンジンになると押し掛けも、とても難しくて、一発で掛けられないとすぐにカブってしまってスタート出来なかったりしました。なので押し掛けを補佐してくれる押し屋さんと二人で掛けるのが多かったですね。それでもやはり押し掛けにも技術があって、押し掛けの時に適切なアクセル開度と適切なキャブレーション。それを音と感覚で合わせると、ひと転がりでエンジンが掛かります。これも最適な燃焼を感覚で合わせる立派な技術で、これが走行中のキャブレーションにも活きてきます。
そう言えば、ワールドカップのモテギの時に外人ドライバーは押し掛けの時に前のドライバーの押し屋さんをわざと跳ねている節があって、多くの日本人ドライバーの押し屋さんが跳ねられていました。これも技術と言わんばかりでしたが、押し屋を無くしたドライバーは一人ではエンジンを掛けられなくて、労せずして、ワンポジションアップとなる訳です。
その時の僕の押し屋さんは、チーム員の佐野くんだったのですが、モテギに到着後にすぐにぎっくり腰の軽いのをやってしまって、押し掛けもやっとこさって感じでした。
レースが始まって、グリッドで僕の後ろのドライバーの押し屋がレスラーのようなパワフルそうな大男で、怯えるような声で佐野くんが「ボス。。。ボスが押し掛けが上手いのは知ってますが、後ろの押し屋はハンパないっす。本当に頼みます!俺、轢かれたくないっす!」なんて会話をしたのを覚えています。
押し掛けは、まだKTエンジンとかでは見られますが、それでもセル付きKTも増えました。1周タイトラはほぼ絶滅したかもしれません。
また、データロガーも普及したので、セットアップの方向性も見つけやすい。 昔は感覚が頼りって部分が多かった。でも、感覚が今よりも重要だったので、感じる力が養われたような気がします。
時代が流れて、昔よりも便利になった事も多いけど、昔なら自然に身に付いた感覚や技術が、自分の物にならなくなる。なんだか不思議な気持ちです。
じじいの僕は押し掛けも1周タイトラも経験して来ました。今回の鈴鹿に出てくるドライバーの多くは10代のドライバーなので、この辺りの経験値で対抗して行きたいと思います♪
でも。。。根本的な能力が落ちすぎていますが。。。
ミッフー
お疲れさまです。
押し掛けに1周タイトラ、懐かしいですね。
僕がカートに乗り始めた頃は、押してくれる人はいましたが、押し掛けヘルパー(握るとアクセルワイヤーを引っ張ってくれるレバー)などなく、エンジンを掛けるのに苦労した事や、タイヤをしっかり温める事が出来ず、下位に沈んでいたタイトラの事を思い出しました。
1周タイトラは、特に雨の日や寒い時などにタイヤの温め方次第で差が出ますよね。
そこで提案なんですが、時間の問題などがあると思いますが、いつか白糸レンタルで、1周タイトラをやってみるのも面白いかもしれませんね。
検討してみて下さい。
ちょっと話はそれましたが、今週末の鈴鹿、頑張って下さい。