成長
- 2010/05/09 17:06
最近カートを始めたチーム員は頑張って練習をして、チームの先輩ドライバーになんとか追いつきたいと思っている事でしょう。そんな彼等は順調に成長していますが、やはり白糸のエキスパートクラスを走っていたドライバーには遠く及ばず、いったいどのくらい練習したら、あんな走りが出来るようになるんだろう?と思っているかもしれません。
しかし、エキスパート組も最初から速かった訳ではありません。当然ですが、初心者の頃は誰にでもあって、それはみんな同じです。
では、どうやって彼等はスピードや強さを身に付けたのか?この秘密を手っ取り早く教わって、明日から僕もエキスパートさ!って訳にも行きません。
やっぱり、ある程度の修行期間は必要です。そして、もちろんそれには費用も掛かります。王子の場合を思い返すと、最初の年はとにかく、まともに走れたレースはなかったかもしれません。
王子もやはり、レース参戦2レース目には鈴鹿に行っちゃいました。今思えば、無謀だったかもしれませんが、とにかく予算はレースを中心に組み立てていましたので、タイムが出ていなくても、また走った事の無いコースでも、どんどんとレースに出るようにしました。
王子はどちらかと言うと、なかなか開花しませんでした。それでも、本人もご家族もレースに出続ける事には疑問を持たずに頑張って修行の日々を送りました。その結果、ある日を境に、一気に開花したのです。
一度開花してしまうと、レースで結果も出るようになり、自信も付いて、ますますそのスピードに磨きが掛かりました。現在もまだまだバランスの良いドライバーではありませんが、スピードの一点に絞って考えると、素晴らしいものがあります。
王子は現在、頑張ってアルバイトしたお金でレースに出ています。そのために白糸のレースではフレッシュタイヤを使えないほどです。鈴鹿も土曜日入りですし、当然、前日にフレッシュタイヤなんて使えません。それでも現在バリバリのチャンピオン候補です。
このように、王子くらいまで来てしまうと、少ない練習時間にケチケチレースでも、トップ争いが出来ます。例えば、王子が何かの事情でレースから何年も離れてしまったとしても、復帰後、すぐにまたトップ争いが出来ると思います。頑張って身に付けた諸々の能力は簡単には無くならないんです。
では、どうしたら効率良く進歩出来るのか?簡単ではありませんが、やはりレースに出るのが一番です。それもどうせ出るのなら、何か自分を成長させてくれる可能性があるレースが良いでしょう。
グレンブルーでは白糸を中心に練習して、やがて白糸のレースにデビューします。それからは並行して、鈴鹿や瑞浪のレースにも出れる限り出るようにしています。
何故、白糸なのか?それは走行費用が安い事とコースレイアウトが非常に難しく出来ていて、簡単には攻略出来ない事がドライバーの成長に繋がるんです。路面のグリップも高すぎず、低すぎずですし、体力も厳しいので、筋力も身に付きます。
次に、鈴鹿や瑞浪に行くのは何故か?それは全日本やワールドカップを開催するようなトップコースには沢山の速いドライバーが集結します。そして、ここでもコースレイアウトが重要です。走ってドライバーが伸びるコースが貧乏レーサーには大事なんです。お金に余裕がある場合はさらに色々なコースでレースが出来ると良いと思いますが、なかなか厳しいのが現実です。
現在、白糸で王子やナオさんと言ったエキスパート組を他の人が見たら、そのあまりのスピードにきっと飛びぬけた才能の持ち主か、大金持ちで、お金に物を言わして速さを身に付けたと思われそうですが、どちらも違います。彼らの速さはちゃんと考えられたプログラムを消化した結果、身に付いたもので、頑張ればみんながなれるはずなんです。
オオキ君や僕の甥っ子はまさに修行途中ですが、すでに白糸ではかなりのタイムまで来ています。これから鈴鹿や瑞浪にも、どんどんと遠征に出かけていって、遠征先でも王子のように活躍出来るように頑張ってくれると思います。
僕がよくチームのみんなに言うのですが、3歳や4歳くらいからカートに乗り始めてるようなドライバーを相手に、大人、もしくは大人に近い年齢から遅れて始めて、勝つのはとても大変と思われそうですが、実際にはそうとは限りません。僕もカートに初めて乗ったのは26歳の時でした。ようするに、一年の過ごし方次第では、後から始めても追い越せるって事です。
僕自身がそうだったように、貧乏で歳も取っているのに。若くてお金のあるドライバーをどうやったら、やっつけられるのか?
そこには、工夫が必要なんです。そんな工夫だけで頑張ってきた僕だから、みんなが最短距離で速くなるためのアドバイスがいろいろあるんです。最短距離は結果的に安くすむんです。時間もお金も最小で済ますのが後から始めて、前を走るドライバーを追い越す秘訣です。
オオキ君や僕の甥っ子、さらにコウタ君辺りが近い将来、王子やナオさんなんかとガチンコバトルを繰り広げられるようになってくれるのを楽しみにしています♪
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