ギャンブル!
- 2014/12/15 12:53
昨日は鈴鹿最終戦でした。
土曜日の段階で、タイム以上に戦闘力に疑問があった僕は、タイトラで試した事のない仕様で臨む事にします。
今回は34台フルグリッドですし、普段は他のクラスに参戦している実力のあるドライバーが沢山出場しているので、激戦が予想されます。
そんな観点から、タイトラとはいえ、走らせた事の無い仕様で挑むのはかなりのギャンブルですが、優勝を目指す以上、少しでも可能性があるのならトライするべきと思いました。
タイトラはシャーシーセットを外してしまい、時間の中でベストのグリップになりませんでした。
それでもなんとか2位を獲得します。マスダ君は来年を睨んでの参戦なので、失うものは無く、目一杯行くだけです。タイトラの結果は16位と、まずまずと言えると思います。
タイトラを走りながら、施したエンジン関係の仕様変更に一筋の光明が見えます。
土曜日までは、タイム差のあるドライバーさんに追いついた時に、そのドライバーさんが僕に進路を譲ってくれようと、手で合図をしてくれるのですが、ストレート区間が伸びない僕は、「行ってくれ。」と言われても、ストレートでは、まったく抜けません。
インに入ってこない僕に、2度、3度と振り返りながら、結局は二人でスローダウンしながらコーナーに入るような展開を、何度も繰り返していました。
それ故の、ギャンブル大作戦なのですが、土曜日までとは、あきらかにストレートの伸びが違います。ヘアピン等のエンジン回転の落ちる場所は立ち上がりが厳しいのですが、思った以上にストレートが伸びます。
予選までに、シャーシー関係は変更しますが、エンジン系はこのままの状態で行く事にします。
予選がスタートして、すぐにトップに立ちます。そこから少し逃げますが、予想以上に路面が変化していて、施した変更で後半が苦しくなってしまいます。
苦戦とはなりましたが、抜かれるほどではなくて、そのままトップチェッカーを受けます。これで決勝のポールポジションポイントがもらえるので、2位の選手とは20ポイント差となり、優勝ポイント分になりました。チャンピオンはこの時点でほぼ確定ですが、狙うのは優勝のみなので、引き続き、攻めたレースをするつもりです。
マスダ君はスタートで追突されて、最後尾あたりから再スタートして、28位でフィニッシュです。
決勝を前に、シャーシー関連の変更をします。レース後半を意識した仕様で、序盤はドライバーが踏ん張って乗り切る戦略です。
エンジン関連はロガーでセクタータイムを細かく分析した結果、パッシングポイントでスピードがある事が解り、決勝も予選同様の「直線番長仕様」で挑む事にします。
決勝がスタートして、順調にトップを走りますが、接触やコースアウトで路面に砂と草が出てきていて、それに乗って、2回もオーバーランでグリップを失ったところで、2位の選手が抜きに来ます。
普段は激戦のSSクラスで常に優勝争いの中心にいる若いドライバー君なので、おとなしく進路を譲って、後ろに付いて、引っ張ってもらう事にします。
しばらくそのままで行く予定だったのですが、そのドライバー君のペースが思いのほか上がらずに、あきらめてまたトップに立ちます。
2位のドライバー君を若干引き離し始めたのですが、前方に周回遅れのドライバーさんが現れます。オフィシャルはブルーフラッグを出していますが、気が付いていないようです。
心の中で「気づいてくれ~!」と強く祈りましたが、最悪な事に高速クランクの中で追いついてしまい、大きく減速することになって、振り返ると、2位以降の選手がベタベタに張り付いています。
せっかく抜け出せそうだったのですが、再び激戦の始まりです。
しかし、2位争いもあったようですし、僕のペースも悪くなかったので、また少しギャップを築く事に成功します。
「このまま今度こそ逃げ切れるか?」と思っていると、前方にまたまた違う周回遅れさんが現れます。
心の中で、「コラ~!オフィシャル!もっと目立つようにブルーフラッグを出さんかい!」と必死に願いますが、結局、今度はS字コーナーで追いつき、まったく気が付く気配も無いその周回遅れさんは、ゆっくりとS字をクリアしています。
僕は背後でまたまた大きく減速して、そのドライバーさんがS字を抜けるのをひたすら待ちます。やっとS字が終わり、ヘアピンに向かい振り返ると、またまたベタベタに皆様が張り付いています。
僕は、「もしかして今日は勝てる日じゃないのでしょうか?」と神様に問いかけながら、それでも最後の超スプリントレースの先頭に立っていると頭を切り替えて、ミスをしないように丁寧に走ります。
すると、今度も若干のマージンが出来て、無事にトップチェッカーを受ける事が出来ました。
マスダ君は、28番手から順位を上げて、最後は14位でフィニッシュです。初めての鈴鹿挑戦は、十分なレースだったと思います。
今年の彼は瑞浪シリーズを中心にMAXエンジンのレースにも出場するなどして、精力的に走りこみました。瑞浪シリーズは見事にチャンピオンを獲得しましたし、この鈴鹿でも成長が伺えました。
ドライバー的にまだまだ伸びしろのある彼なので、継続して濃密な時間を過ごしてくれると、一気にジャンプアップすると思います。
さて、僕の2014年はこの鈴鹿で終了となります。終盤に来て、MAXフェスタを含む3レースで3連勝を飾る事が出来て、良いシーズンだったと思います。
レースの結果も嬉しいのですが、まずはMAXエンジンの謎がほとんど解けて、MAXエンジン搭載のレースで上位を走れるようになった事と、鈴鹿最終戦で、ストレートスピードが速い仕様を導き出せた事は、とても良かったと思います。
鈴鹿のレースで、僕が誰かをパッシングする時には、ほとんどがヘアピンか最終コーナーでインに飛び込んでいたのが、最終戦ではストレート区間でパッシング出来ました。
まさに目から鱗のような気持ちです。
周回遅れさんが多数表れなければ、独走出来そうな仕上がりだっただけに、今回の最終戦を終えて、やはり全てがバランス良く仕上がる事が重要だと再認識しました。来シーズンも何らかのカテゴリーでレースに出ようと思いますが、コーナーでもストレートでも抜きに行けるように、もっと貪欲に狙って行きたいと思います。
12月も半ばを過ぎて、これで今週末の石野ツアーがチームとしての最終イベントです。
石野を走った事のないメンバーを引き連れて、土曜日のみの練習でレースに出場する、若干、厳しいツアーですが、結果を求めずに、各自、自分のスキルアップを目指して、頑張って来ようと思います。きっと石野も寒いと思います。またまた重ね着で乗り切ります!
ふーみん
優勝!そしてチャンピオン獲得!!
おめでとうございます!!!
さすがです(^O^)b
若手、そして僕を含めたおっさんの目標・憧れとして、まだまだ現役続行してくださいね!!