感性。
- 2010/04/24 20:06
レースに勝ったり、シリーズチャンピオンを獲得したりする事はとても難しいですね。
一生懸命練習して、タイムアップを目指して頑張ります。だんだんと良いタイムが出てきて、「そろそろレースに出てもそこそこいけるんじゃない?」とレースに出ても、レースはレースの難しさがあって、なかなか結果に繋がりません。
レースも頑張って沢山出場しているうちに、惜しいレースも増えてきます。でも、たまに表彰台に上がれたりしても、棚ぼただったりします。
最終的に、誰からも優勝候補と思われるようなドライバーになれるのは一握りです。
それ以外のドライバーはお金が無いせいにしたり、体重が重いせいにしたり、環境のせいにしたりして、一握りのドライバーと自分との違いを理由付けしようとします。
一握りなので、そう言ったその他大勢のほうが多いのは当然です。したがって、そんな思いで、もんもんとしている人達がほとんどです。
では、具体的に一握りのドライバーとその他の人の差は何処にあるのでしょうか?確かに、お金も体重も環境も立ちはだかる厚く、高い壁です。でも、それらを乗り越えて、一握りの仲間入りをする人は必ずいます。僕はそれを感性の差だと思っています。
沢山練習するのはお金が掛かります。フレッシュタイヤを下ろすのもお金が掛かります。そうなると少ない練習時間と少ないフレッシュタイヤで掴むしかありません。これには感性が必要です。体重が重いと加速が鈍りますがグリップは上がります。立ち上がり加速が鈍いのであれば、加速ポイントを早めれば対抗出来ます。これも感性です。
僕はよく、練習中にチーム員の前を走って、ラインなどを教えるのですが、僕の後ろを走っている間は良いタイムが出ます。でも、入れ替えて、僕が後ろから観察すると、先ほどまで僕のラインをトレース出来ていたはずなのに、まるで違う所を走っています。
また、「ヘアピンのブレーキングはどの辺りから始めれば良いですか?」と僕に質問してくる人がいますが、これもダメですね。
ようはこれが感性です。僕の後ろを走っている時は、僕と言う目標を追っているので、良いラインを走れますが、自分だとそれが解らなくなる。タイヤのたわみ、シャーシーのねじれ、それらを感じながら走れないと、その日の良いラインは走れません。この「その日」ってところが重要です。
同じように、「ヘアピンのブレーキング。。。。」の件も同じです。答えはありません。止まれる限界ポイントはその都度違います。それを感じながら走るしかありません。
感性を磨く。文章にすると簡単ですが、なかなか難しいです。
感性を磨くには、磨けるシチュエーションが重要です。ただ漠然と走っていても感性は磨かれません。僕が新人君に最短距離で速くなるためのアドバイスをするのですが、その中に答えがあります。このブログを読んでいるチーム員は、思い返して見て下さい。現在、最短距離で速くなるために頑張っているチーム員は初心に帰って、僕のアドバイスがなんだったのか?思い出したら大丈夫です。着実
に感性は磨かれているはずです。みんなで頑張って目指しましょう!一握りのドライバー入り♪