バランス
- 2013/07/20 22:49
前回の鈴鹿でニューシャーシーを投入したのですが、これがかなり良いシャーシーで、僕のコメントを聞いた親分が自信を深めて、日本導入モデルとなったようです。
このカートはショートホイールベースが特徴ですが、ただ単にショートってだけではなくて、材質であったり細かなレイアウトの違いで、とても良いバランスに仕上がっています。
今回、親分からデータ取りを頼まれていたので、僕の走行データで、同じモデルに乗るドライバーさんに役立ててもらうようですが、今回のテストである事に気が付きました。
それは、前々回のレースで使用したマラネロと今回のレースで使用したマラネロとでは、まったくアプローチが違うって事です。
ちょっと前のモデルと最近のモデルで、こうも方向性が変わるのかと、とても驚きました。
「マラネロはこんなシャーシーだよね。」と今までの感覚でセットアップをして行くと、大嵌まりになってしまいます。
今回のテストで改めて、カートレースの難しさを実感しました。
現段階では、かろうじて自分が乗ってテスト出来るので、こんな事も解りますが、この先、自分がもっとじじいになったら、どうなる事やらって考えちゃいました。
今回のニューシャーシーはヨーロッパからの推奨シート位置と僕が導き出したシートポジションでは、びっくりするくらいの違いがありました。
ヨーロッパのタイヤや路面が日本と違うって事だと思いますが、メーカーのデータを信用しちゃいますよね、普通。
今回の事で、やはりきちんとテストをする事が重要だと、当たり前の事を再認識しました。それと固定観念を捨てる事も大事です。
昔の話ですが、イタリアにレースに行った時の事です。
その時僕は、名古屋からヨーロッパに向かう事になっていたのですが、僕が乗る予定の飛行機がトラブルで飛べなくて、他の選手は関空だったり、成田だったりしたので、無事にイタリアに着いたのに、僕だけが一人、日本に取り残されてしまいました。
元々、かなりタイトなスケジュールだったのに、1日、遅れてイタリア入りした僕は、コースも走った事もないのに、ほとんど練習時間のないまま、すぐにタイムトライアルになってしまいました。
僕のカートはマラネロのレンタルカートで、遅れてコース入りした事情を解ってくれていたマラネロの社長さんが、とても良くしてくれました。
マラネロ社の社長自ら、手を汚して僕のカートのセットアップをしてくれたのですが、僕にはどうしてもシートポジションが路面に合ってないように思えて、メカニックを担当してくれた、トレンタ名古屋代表のすーさんに「すーさん、せっかくマラネロの社長がこれで良い!って言ってくれているけど、僕にはどうしてもシートポジションが路面に合ってないように思うから、シート位置を変えたいんだけど、この状況でどうどうとシート位置を変えたら、社長の顔を潰す事になるよね?」と、すーさんに相談したところ、「ボス猿さんの感覚でそう思うなら、やりましょう!」と快く賛同してくれて、二人で社長の目を盗み、そーっとマラネロのトレーラーテントを抜け出して、パドックの端っこの方で、これ以上は無理ってスピードでシート位置変更をしたのでした。
やはり、僕が感じたとおり、感触もタイムも大幅に向上して、すーさんと二人で「やっぱり、変更して良かったね。」となりました。
大事な事は、どんな状況でも流されてはいけないって事です。
マラネロ社のレンタルカートでマラネロ社のテントの中で、マラネロ社の社長自らのセットアップってなると、自分の感覚よりも、そっちが合ってる?って思っちゃいそうです。
でも、長くカートレースをして来て、色々な路面状況でレースをして来たので、どんなに信憑性があっても、テストはしっかりとするべきなんです。
固定概念や先入観で、テストを省く事なく、あらゆる事をきちんとテストして初めて、自信を持ってレースに臨めるんです。
僕はこの一件から、今まで以上にそう思うようになりました。
みんなも、まずはきちんとしたテストが出来るドライバーになって下さい。テストとは何かの善し悪しを判断する訳ですので、AとBのセットの違いがタイムや感覚に出なければなりません。だけど、1秒も2秒も違うのならば、誰でも解りますが、コンマ1秒とか100分の5秒とかの違いを判断するとなると、常に安定ラップを刻めないとテストになりません。
ドライバーの気分や調子でラップタイムが変わるようではテストになりません。
ひとつのテストを元に、上がるタイムは僅かでも、沢山のテストで導き出したデータを積み上げると、大きなタイム差になります。
カートレースの醍醐味はそこにあって、決勝のグリッドに並べた時に、ライバルのカートよりも速いカートに仕上げる事が出来れば、レースを優位に戦えます。
レースウイークに突入する前には、きちんとカートが整備されていて、さらにレースウイークには、しっかりとテストを繰り返して、消耗部品はトラブル防止でちゃんとと交換して臨むのがレースの最低ラインです。
これが出来ないとレースで結果を得る事は難しい事になりますので、みんな頑張って準備の段階からレースだって意識を持ちましょう。
さて、今日も白糸でみんな走りました。来週は瑞浪に行きます。みんなしっかりと練習を重ねて伸び続けています。次のレースが楽しみですね♪
ミッフー
皆さん、お疲れさまです。(^-^)
僕の、個人的な意見を書かせてもらいますね。
ズバリ!事前のテストは、必用ですよー!!
特に、レースデビューをした人、これから、レースデビューを控えてる人達は!!
僕も、二ヶ月後には鈴鹿のレースなので、昨日は鈴鹿を想定して、ウェイトを13Kg積み、スプロケットも小さめの物を付けたり、途中でフロントのトレッドを変更したりもしました。
僕は、マイカートを持っていないので、白糸で使わせてもらうシャーシと、鈴鹿で使わせてもらうシャーシは、全く違う物です。
皆さんの中には、コースが違ったり、シャーシが違って、テストになるの…?って思う人も居るかもしれませんね!
けど、最初に書いた通り、僕の個人的な意見ですが、応用はかなり効くと思いますよー。
勿論、ボス猿さんのアドバイスを受けながら!!
練習走行に行った時は、色々試してみるのも良いかもしれませんよ!
なんて、僕も偉そうな事を言えないし、ボス猿さんの書き込みに対して、的外れな事を書いているかもしれませんが…(^_^;)
皆さんが、次に練習走行へ行った時は、色々と試してみて下さいね!!(^-^)v