suzuka決勝日
- 2013/07/08 10:14
昨日の鈴鹿はまさに猛暑でしたが、前日に熱中症ぎみだった僕は、しっかりと対策を施して、問題なく過ごせました。
僕は今回からニューシャーシーを投入したので、レース1週間前のテストとレースウイークのテストと、主にシャーシーをメインに煮詰めていましたが、エンジンがどうにも厳しい感じのままレースに突入しました。
土曜日の最終セクションを前に、シャーシー関連で変更したいパーツがあったのですが、コースで付け替えようとしたところ、不具合があって、パーツの変更を断念しなければなりませんでした。
その替わりに施した仕様はどうにもなりそうもなかったので、シャーシーの仕上がりとしては90点ってところでした。これを100点に早くしたいところです。
迎えた決勝日、いよいよタイトラです。僕の仕様をヤマシタさんにフィードバックしているので、最後のテストです。
今週末の状況は、かなり極端で、前半から良いラップを刻める仕様はタレが凄まじく早くてレース向きじゃありません。
後半に速い仕様は、前半のラップタイムの上がりが遅く、僕はともかく、ヤマシタさんにはかなり試練となります。
この辺りをなんとかしたかったがための最終テストです。
前日にフレッシュタイヤを装着すれば、タイトラで冒険する事もないのですが、貧乏チームのグレンブルーですので、仕方ありません。
予想される、ラップの上がりの遅さの原因は検討がついていたので、その辺りのテストです。
いつもなら、タイトラの計測が始まる直前にコースインして、ベストタイムが計測中に出せるように調整するのですが、今回はラップタイムの上がりが遅い事から、公式練習の開始と共にコースインして、様子を探ります。
すると、テストで施した仕様が効き過ぎて、コースインと共に、すぐに好タイムが出始めてしまい、慌ててピットに戻り、時間調整をしてコースインしましたが、やはり公式の序盤に感じたような動きはありません。
完全に失敗タイトラでしたが、なんとか3位を確保します。ポールの選手から僕までが53秒3の台に並ぶ僅差なので、この失敗は悔やまれましたが、3位スタートならば十分に予選トップを狙えます。(決勝ポールにはエクスラポイントが付くのです♪)
この状況を踏まえて、ヤマシタさんには、僕とは違う仕様を指示して、タイトラに臨んでもらいます。さらにアタックに入るタイミングも遅らせて、コースに送り出します。
しかし、仕様変更がもう一歩足らなかったようで、僕の状況とさして変わらずに、公式練習で良いタイムを記録して、計測が始まった頃には、すでにコンマ5秒ほど遅くなってしまっています。
これがフレッシュタイヤの難しさで、単純にグリップがどうのこうのではないところで違いが大きかったりします。
マコちゃんも、良い仕様に辿り着けないままにタイトラに突入して、不調のヤマシタさんよりもさらに後方です。
そして予選です。僕はタイトラのデータから、予選の仕様変更を施して臨みます。これは思ったように行ったのですが、スタートして2周目辺りから、急激にクラッチが滑り出し、どんどんと遅れだします。
せっかく1周目で2台抜いて、トップに立っていたのですが、
また抜かれて、3位でフィニッシュです。
ピットに戻り、クラッチをバラしたら、原因が解ったので、決勝は問題ありません。しかし、予選の直前でセルモーター関連にトラブルが発生していて、なんとかスタートは出来ましたが、予選のスタートで掛かったのが最後の1回で、予選終了後には、完全に壊れてしまいました。予選を走るための最後の1回が掛かってくれる辺りは、「今回はクラッチが滑ったのに3位でゴール出来たし、予選を前にエンジンが掛からなくても不思議はなかったのに、奇跡的に掛かったし、ツキがあるかも♪」なんて思っていました。
そして、ヤマシタさんとマコちゃんの予選です。そこでヤマシタさんをトラブルが襲います。エンジンの掛りが悪く、ローリングに大きく遅れてしまいます。結局、自分のポジションには戻れずに後方からのスタートになってしまいます。
マコちゃんもヤマシタさんもスタート後は順調に抜いて上がって、マコちゃんが7位のヤマシタさんが10位です。ヤマシタさんの予選中のタイムはトップチェッカーを受けたドライバーとほとんど同じタイムでしたので、予選のスタートが悔やまれました。
いよいよ決勝です。僕は予選でクラッチにトラブルが出てたので、はっきりとは解りませんが、特に問題が起きなければ、レースになるんじゃないかと予選と同じ仕様で臨みます。
決勝がスタートして、僕のすぐ前のポールの選手が完全にスタートをミスして、僕はアウトに振って、抜きに掛かりますが、前の数台の動きに危険を感じて、諦めて元に戻りました。しかし、その時はすでに行き場が無くて、接触も起こっていて、回避したりしていたら思いっきり後方に沈んでしまいました。
それでも、まだまだレースはスタートしたばかりです。かなりヤバそうな状況でしたが、誰にも接触する事無く、ここから仕切りなおしです。
1台ずつ抜いていきますが、週末を通じて抱えていたエンジンのパフォーマンス不足はなかなか深刻で、いつものようには行きません。当たり前ですが、抜かれまいとするドライバーの抵抗にあいながらなんとか4位に立った時には、トップ3台とは、かなりの距離があります。
3台はあまり派手にやり合う事はなく、淡々と周回だけが減っていきます。
1周回るたびに本当に少しずつ追いつきますが、残り周回から考えてもバトルが激化してくれないと、とても追いつきそうにありません。
結局、みんなとても紳士的にレースは進み、僕はトップ3台のグループに追いつく事無く終了です。
う~ん、ダメな流れではなかったのですが、レースはやっぱり難しい、予選でクラッチがトラぶってるのに、ファースティストラップとか獲っちゃうから、エンジンの遅さはクラッチのせい?とか思っちゃったので、なんの対策も打たずにグリッドに並んじゃいました。
3位スタートなら、まず大きく後方に沈むってないのに、あんな事になったし。
それでも、まったくのダメダメじゃなかったのが今回のレースで、ランキング的には2位です。トップのドライバーが若干、逃げちゃいましたが、捉まえられないポイント差ではありません。そもそも今年、3戦してウイナーが3人と、相変わらず上位陣の実力は拮抗しています。
そんな訳で、シャーシーの状態が素晴らしかっただけに親分の手前、しっかりと優勝をプレゼントしたかったのですが、この辺りが決まらないところがボス猿です。
そして、マコちゃんとヤマシタさんの決勝です。スタートポジションもかなり挽回したので、頑張れば上位進出も夢ではありません。
しかし、スタート直後の2コーナーでヤマシタさんの直前のカートがスピンして、ヤマシタさんの避けた方にバックしてきて接触。ヤマシタさんの決勝はあえなく終了です。予選のスタートポジションが後方にならなければと悔やまれたレースでした。
マコちゃんも混雑したスタートは無事に切り抜けましたが、重い路面にシャーシーが合わずに、8位で終了です。
そんな訳で、今週末の瑞浪に勢いを付ける事は出来ませんでしたが、手応えは感じられた鈴鹿でした。今週はきっと良い流れで終われるような気がします♪
ヤマシタ
チーム員の皆様には、応援ありがとうございました。塚本さんの記事にあるように、予選ヒートのスタートに失敗して完全に流れを失ってしまいました。スタートがむづかしいことはわかっていたことで、そのことについてメカニックと打ち合わせをしていたつもりですが、このような結果になったことは完全にドライバーである私の責任です。たらればですが、まともに予選ヒートをスタートしていれば決勝ヒートのあのデンジャラスゾーンにいなかったわけですから。せっかくレースペースが速い仕様になっていたのに残念です。
これからレースに出られる方には、練習の時には経験出来ないようなことがてんこ盛りに出てきます。(だから面白いし、奥が深いです。)塚本さんとよく打ち合わせをして準備してくださいね。14日の瑞浪を楽しみにしています。当日はオフィシャルとして参加します。