お父さんとの思い出。
- 2012/06/09 10:42
先日、ジュニアスクールをした時の話です。
小学1年生の男の子で、カートに乗るのは、まったくの初めてです。
いつものように、段階を経て、インストラクターのカートとロープに繋がれてコースインまで進みます。
今回のジュニア君は、なかなかのスピードで走ります。しかし、きちんとコーナーの手前で減速してくれているので、あまりハラハラはしません。
徐々にペースアップして行って、順調なのですが、走行中のオンボード映像をモニターでチェックしている時に、ラインを外して、フラフラしてしまうシーンが見受けられます。
後方でロープを引っ張る、スタッフの話で時々、集中力が切れて、余所見をする場所があるとの事。
広いコースを一人で走っている時に(本人には後方のスタッフが見えないので、単独で走っているのと変わりません。)ピットで見守る、お父さんとお母さんを探すようです。
小学1年生では仕方の無い事なので、次のセクションでは、お父さんに前を走ってもらう作戦にします。(お父さんは元カートドライバーなのです。)
その作戦を話した所、ジュニア君の瞳がキラリと輝いて、とても嬉しそうです。
走行中も前を走るお父さんをしっかりと見つめて、お父さんの走るラインをトレースします。
タイムも上がるし、大喜びのジュニア君ですが、お父さんは夜勤明けで、その夜もお仕事なので、すでにヘロヘロです。
次のセクションも「お父さんと一緒に走りたい!」と叫ぶジュニア君に「お父さんはもう、無理だよ~」とお疲れモード。
すると、「それじゃ~、次はお母さん!」と無理を言い出すジュニア君。全員から「それは、無理だろ!」と突っ込みを入れられて凹むジュニア君ですが、走るのは楽しいようで、渋々ながら、最終セッションを走ります。
最後は、初回のスクールとしては、とても素晴らしいタイムを出して、終了です。
タイムもそうですが、僕の指示をコースで実戦出来て、ほとんど満点で初回スクール終了です。
今後が楽しみなジュニア君の出現です。今回のスクールを見ていて、思ったのは、きっと彼は今日の事を大人になっても覚えているんだろうなって事です。
お父さんと一緒に走れると解った時の彼の嬉しそうな表情と、走行直後の興奮した顔は、とても印象的でした。
カート競技の素晴らしい所は、家族で楽しめる所です。小さい時は、何をしていても、お父さんやお母さんと一緒に居れればそれで良いですが、だんだんと大きくなってくると、家族で行動するよりも、友達とかで出かける事も多くなってきます。
会話も減ってきますし、話題も合わないなんて事から、それはますます進んでしまったりします。
でも、子供さんがカートレースなんかに出るようになると、お父さんはメカニックだったり、お母さんはヘルパーさんだったりと、家族みんなに役割があって、みんなでレースが楽しめます。
共通の話題も豊富ですし、週末はいつも一緒にコースへ行ったりと、楽しいカートライフです。
プロになれるかも大事ですが、よそのご家族よりも、お子さんと密接に長い時間を共に過ごせるのは、とても素晴らしい事ですね。
これからも、沢山のスクールを開いて、この素晴らしい競技を普及させて行きたいと思います。
最近、思うのは、昔、カートを教えた子供が大きくなって、お嫁さんだったり、生まれた子供さんだったりを見せに来てくれると、とても嬉しい反面、「そりゃ、俺も年を取った訳だ。」と再確認させられます。
今回のジュニア君も、今後もカートを続けてくれて、何時の日にか、大人になって、お嫁さんを見せに来てくれたりするかもしれません。(その時、僕はいったい幾つ??)
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